地球に生命が生まれたのは、今からおよそ40億年前といわれています。しかし、生命は最初の30億年は、顕微鏡でなければ見ることができないような小さな細胞にすぎませんでした。私たちのような大きな生物につながる多細胞生物があらわれたのは、今から10億年ほど昔のことだといわれています。現在のオーストラリアで見つかった、今からおよそ6億年前の化石であるエディアカラ動物群はれっきとした多細胞生物ですが、とても原始的で単純な動物たちの痕跡を残しています。
しかし、今からおよそ5億5000万年前、カンブリア紀の海に異変が起こります。単純で原始的だった動物たちに、爆発的な進化が起こったのです。動物たちは、その数と種類を急激に、そして大はばにふやしました。ほんの1000万年ほどの短い時間のなかで、現在私たちが目にすることのできる、ほとんどすべての動物グループが出そろったと言われています。それだけでなく、ほかの時代には見出すことのできない奇妙な姿のさまざまな動物たちも、この時代に大量に生み出されていたのです。このカンブリア紀の動物たちの爆発的な進化は、「カンブリア紀の大爆発」または「カンブリア爆発」と呼ばれています。
当時の動物たちの面々は、カナダのバージェス頁岩層や中国の澄江層から、化石となって発見されました。硬く丈夫な骨格をもつ動物だけでなく、柔らかいからだの動物たちの化石もたくさん見つかっています。一体なぜ、1000万年という短い期間に、これほどのバリエーションをもつ多様な生物たちが出現したのでしょうか。化石は物言わぬ物証として、人類に「進化」についてさまざまな謎かけをしているのです。 |
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